ペン習字の書き方|美文字に近づく基本の5つのルール

ペン習字の書き方と美文字に近づく5つのルールを解説する記事のアイキャッチ

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お手本を見ながら丁寧に書いたのに、なぜか整って見えないことはありませんか。『何が違うのか分からない』と、ペン習字の書き方で手が止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、美文字に近づく書き方は「字の中心・横画の右上がり・払い・字間・行のそろい」の5つのルールでほぼ説明できます。この記事を読むと、自分の字のどこを直せばいいのかを、見本と重ねて確かめる方法まで分かります。

目次

ペン習字の書き方は5つのルールで考えると分かりやすい

先に結論

ペン習字の書き方は、1文字の形を整えるルールと、文字を並べるルールに分かれます。
5つのルールを覚えておくと、どんな字を書く時も確かめる場所がはっきりします。

美文字と聞くと、生まれつきのセンスが必要なように感じますよね。

実は、整って見える字には、共通する書き方のルールがあるんです。

まずは5つのルールの全体を見ておきましょう。

美文字に近づくペン習字の書き方の5つのルールをまとめた図解
ルール何を整えるか書き方の目安
1. 字の中心1文字の左右のバランス字の真ん中を一本の線の上にそろえる
2. 横画の右上がり線の向き横画はやや右上がりに引く
3. 止め・はね・払い線の終わり方終わり方をはっきり書き分ける
4. 字間と大きさ文字どうしの間と大きさひらがなは漢字より一回り小さく、間を等しく
5. 行のそろい行全体のまっすぐさ縦書きは中心、横書きは下の位置をそろえる

1から3は「1文字の形」、4と5は「文字の並び」のルールです。

1文字がきれいに書けても、並べた時にばらばらだと全体は整って見えません。

逆に、1文字ずつの形が少しくらい不ぞろいでも、並びがそろっていると読みやすく見えます。

どのルールから覚えればいい?

『5つもあると、どこから手をつければいいの?』と思いますよね。

おすすめは、1の字の中心と2の横画の右上がりから始めることです。

この2つは、どの字にも出てくるので、意識した瞬間から字の印象が変わります。

字そのものの考え方はペン習字とは?で、形・大きさ・並び・速さの4つの要素に分けて紹介しています。

悩みから当てはまるルールを探す

自分の字の悩みが、どのルールに当たるかも見ておきましょう。

よくある悩み当てはまるルールまず試したいこと
字が傾いて見える1. 字の中心薄い縦線に中心を合わせて書く
字が平べったく、硬く見える2. 横画の右上がり横画をほんの少し上げて引く
字がぼんやりして見える3. 止め・はね・払い線の終わり方を書き分ける
文章がごちゃごちゃして見える4. 字間と大きさひらがなを一回り小さくする
行が曲がっていく5. 行のそろい数文字ごとに行全体を確かめる

悩みが2つ以上当てはまる場合は、表の上にあるルールから順に直していくと進めやすいです。

上のルールほど、どの字にも出てくる基本だからなんです。

美文字に近づく5つのルールを1つずつ確かめよう

先に結論

5つのルールは、どれも「見る場所」と「書き方の目安」がセットになっています。
書く前に見る場所を決めておくと、直すところが分かりやすくなります。

ここからは、5つのルールを一つずつ見ていきましょう。

どれも目安なので、お手本と見比べながら自分の字に当てはめてみてください。

ルール1 字の中心をそろえる

字の中心とは、その字を左右に分ける真ん中の線のことです。

例えば「中」「本」「東」のように縦画が真ん中を通る字は、その縦画が中心になります。

中心がずれると、字が傾いたように見えてしまうんです。

練習用紙に薄い縦線を1本引き、その線の上に中心がくるように書いてみてください。

左右に分かれる字、例えば「林」や「休」などは、へんとつくりの境目がどこに来るかを意識します。

中心を意識する練習には、「十」「中」「木」のように左右対称に近い字が向いています。

まずはこうした字で中心の感覚をつかみ、それから自分の名前に当てはめていくと覚えやすいですよ。

ルール2 横画はやや右上がりに引く

横画は、真横ではなく、やや右上がりに引くのが目安です。

ほんの少し上がるだけで、字に動きが出て、すっきりと見えます。

ただ、上げすぎると字全体が傾いてしまいます。

「三」のように横画が何本も並ぶ字は、どの横画も同じくらいの角度で上げると落ち着きます。

いちばん下の横画だけ少し長めにすると、字が安定して見えますよ。

右上がりの感覚がつかめない時は、横画だけを何本も続けて引く練習がおすすめです。

最初の数本で角度を決めたら、残りの線を同じ角度で引けるかを確かめてみてください。

ルール3 止め・はね・払いを書き分ける

線の終わり方には、止める・はねる・払うの3種類があります。

ここがあいまいだと、字がぼんやりした印象になりがちです。

終わり方書き方の目安よく出てくる字の例
止め線の終わりでペンを一度止めてから離す「十」の縦画、「日」の横画
はね止めてから、短く素早く跳ね上げる「小」の中心の縦画、「水」
払い力を抜きながら、すっと伸ばして抜く「人」「八」の左右の線

払いは、短く止まってしまうと字が縮こまって見えます。

最後まで力を抜きながら、すっと伸ばしてみてください。

ルール4 字間と大きさをそろえる

字間とは、文字と文字の間のことです。

字間がつまったり空いたりすると、どんなに1文字が整っていても読みにくくなります。

もう一つ大事なのが、漢字とひらがなの大きさの差です。

ひらがなは漢字より一回り小さく書くと、文章がすっきり見えます。

『全部同じ大きさで書いた方がきれいなのでは』と思いがちですが、実は少し差をつける方が自然に見えるんです。

例えば「東京都」のように漢字が続くところと、「の」「に」などのひらがなが入るところで、大きさに差がつくのが自然です。

字間は、文字の外側の線どうしの間を目で見て、だいたい同じに見えれば十分です。

ルール5 行のそろいを意識する

最後は、何文字かを並べた時の行のまっすぐさです。

縦書きでは、字の中心を一本の線の上にそろえると、行がまっすぐに見えます。

横書きでは、字の下の位置をそろえるのが目安です。

よくある失敗

1文字ずつ見ながら書いていると、行がだんだん右や左に流れていきます。
数文字書いたら一度ペンを止めて、行全体がまっすぐかを確かめてみてください。

見本と自分の字を重ねて比べるチェック手順

先に結論

自分の字は、見本の上に重ねると「どこがずれているか」がはっきり分かります。
5つのルールを順番に当てはめて、ずれた場所に印をつけていきましょう。

お手本を見ながら書いても、どこが違うのか分からないことがありますよね。

これは、見本と自分の字を「横に並べて」見ているからなんです。

並べるより重ねた方が、線の向きや長さの違いがずっと分かりやすくなります。

見本と自分の字を重ねて5つのルールでずれを確かめる手順の図解

重ねて比べる手順

見本と重ねて比べる手順
  1. 練習したい字を、見本を見ながら普段の速さで書く
  2. 書いた紙を見本の上に重ね、窓や明るい画面にかざして透かす
  3. 字の中心が見本と同じ位置にあるかを確かめる
  4. 横画の角度、払いの長さを見本と比べる
  5. ずれていた場所に赤ペンで小さく印をつける
  6. 印をつけた場所だけを意識して、もう一度書く
練習した紙をお手本に重ねて窓の光に透かし、ずれを確かめている手元の様子

透かすのが難しい場合は、薄い紙に見本を写しとって、自分の字の上に重ねても大丈夫です。

スマホで見本と自分の字を同じ大きさで撮って、交互に見比べる方法もあります。

5つのルールのチェックリスト

重ねて見る時は、次の順番で確かめると迷いません。

見本と重ねた時に見るところ
  • 字の中心が見本と同じ線の上にあるか
  • 横画の角度が見本と同じくらい右上がりか
  • 払いの長さが見本より短くなっていないか
  • ひらがなが漢字より一回り小さくなっているか
  • 字と字の間が見本と同じくらい空いているか
  • 行が見本と同じようにまっすぐ並んでいるか

すべてを一度に直そうとすると、かえって形がくずれてしまいます。

印が多くついた項目を1つだけ選んで、その日はそこだけを直す練習にしてみてください。

見本選びのポイント

重ねて比べる練習では、見本の選び方も大事です。

見本の種類向いている使い方
なぞり書きの練習帳形をつかむ最初の段階
見ながら書くドリルなぞり書きのあと、自分で形を作る段階
自分の名前・住所の手本よく書く字を集中して練習する時

見本はいくつも混ぜず、しばらくは同じ書きぶりのものを使い続ける方が形が安定します。

『いろいろな見本を見た方が早く上達するのでは』と思うかもしれません。

ただ、書きぶりが違う見本を行き来すると、どの形を目指せばいいのか迷いやすくなるんです。

比べた結果の記録の仕方

チェックした結果は、簡単に記録しておくと変化が分かります。

日付練習した字印がついた項目次に気をつけること
1日目自分の名前字の中心・払い名字の中心をそろえる
3日目自分の名前払い「人」の払いを長めに
7日目住所字間字の間を等しくする

1週間ほど続けると、印のつく項目が減っていくのが目に見えて分かりますよ。

練習の組み立て方はペン習字の練習方法で、毎日10分から続けられるメニューを紹介しています。

書く場面ごとに気をつけたい書き方

先に結論

同じ字でも、縦書きか横書きか、欄が広いか狭いかで、気をつけるところが変わります。
よく書く場面に合わせて、ルールの使い方を少し変えましょう。

ペン習字の書き方のルールは、どの場面でも基本は同じです。

ただ、実際に書く場面では、紙の大きさや向きで迷うことがありますよね。

書く場面気をつけたいルール書き方の目安
はがきの宛名(縦書き)字の中心・行のそろい中心を縦の一本線にそろえる
書類の氏名(横書き)字間・行のそろい字の下の位置をそろえる
小さな記入欄字の大きさ欄の八分目くらいの大きさで書く
のし袋の名前字の中心・大きさ名字と名前の大きさをそろえる
メモ・伝言横画の右上がり急いでも横画の向きだけは守る

小さな欄に書く時のコツ

書類の小さな欄に書く時は、字がつぶれやすくなります。

欄いっぱいに書こうとせず、少し余白を残すくらいの大きさにすると読みやすくなります。

画数の多い漢字は、横画どうしの間を等しくとると、小さくてもつぶれにくいですよ。

急いで書く時のコツ

『ゆっくりなら書けるけど、急ぐとくずれる』という方も多いですよね。

急いで書く時は、5つのルールを全部守ろうとしなくて大丈夫です。

字の中心と横画の右上がりの2つだけを意識すると、速く書いても整って見えます。

持ち方も一緒に見直す

線がふらつく時は、書き方より持ち方に原因があることもあります。
ペンの角度や紙の置き方はペン習字の持ち方と姿勢で確かめてみてください。

縦書きと横書きを切り替える時

縦書きと横書きで字そのものの書き方は変わりません。

ただ、次の字へ移る向きが変わるので、払いの向きや字間の感じ方が少し変わります。

縦書きでは、払いを下の字にぶつけないよう、少し短めにまとめると読みやすくなります。

横書きでは、右の字にぶつからない程度に払いを伸ばすと、のびやかに見えますよ。

独学で書き方を直す時のつまずきと添削の使いどころ

先に結論

書き方のルールは独学でも覚えられます。
ただ、自分の字の癖は自分では見落としやすいので、行き詰まったら添削を使うのが近道です。

5つのルールを知っていても、自分の字に当てはめると思うように直らないことがあります。

それは、長年の書き癖が手に残っているからなんです。

独学で直しやすいこと
  • 横画の右上がりなど、目で見て分かる線の向き
  • ひらがなと漢字の大きさの差
  • 行のそろい
独学で直しにくいこと
  • 自分では気づいていない書き癖
  • 見本との細かな形の違い
  • 自分の字のどこから直すかの優先順位

独学でも、見本と重ねて比べる習慣があれば、少しずつ形は整っていきます。

ただ、何度比べても同じところでつまずくなら、人の目で見てもらう時期かもしれません。

例えば、こんな状態が続いていませんか。

「印をつけたところを直したのに、やっぱり何か違う」
「どこから手をつければいいのか、もう分からない」

独学で続ける時の工夫

独学で進めるなら、次のような工夫で癖に気づきやすくなります。

独学で癖に気づく工夫
  • 書いた字をスマホで撮って、少し時間をおいて見返す
  • 見本と自分の字を重ねて、ずれに印をつける
  • 1週間ごとに同じ字を書いて並べる
  • 家族など身近な人に、読みにくい字がないか聞いてみる

時間をおいて見ると、書いた直後には気づかなかったずれが見えてきます。

添削で分かること

通信講座の添削では、書いた字に直接、直すところを書き込んでもらえます。

例えば四谷学院通信講座の55段階ボールペン字講座は、添削課題が全18回で、最初に名前と住所の添削があると案内されています。

教材には、自分の字と見本を重ねて確かめる「重ねてチェックシート」も含まれています。

講座の内容や受講料は、公式サイトや資料で確認しておきましょう。

自分の字の癖は、自分ではなかなか気づけないものです。

添削のある講座の資料を見て、独学と比べてみると、自分に合う進め方を決めやすくなります。

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ペン習字の書き方でよくある相談

先に結論

字の悩みは、5つのルールのどれに当たるかが分かれば、直し方が見えてきます。

ここでは、書き方についてよく寄せられる相談を3つ取り上げます。

頑張って書いても整って見えない

字が上手になりたいけれど、頑張って書いても整って見えない、という相談はとても多いです。

結論から言うと、まずは字の中心と横画の右上がりの2つだけを直してみてください。

頑張って書く時ほど、1文字ずつ形を作ろうとして、並びがばらばらになりがちです。

1文字の形より先に、中心と線の向きをそろえると、全体の印象がぐっと変わります。

そのうえで、見本と重ねて比べるチェック手順を試してみましょう。

履歴書の字を整えたい

履歴書の字に自信がなく、練習帳で練習しても思うように整わない、という相談もあります。

履歴書は、横書きの欄に名前・住所・学歴などを書く書類です。

履歴書の欄気をつけたいこと
氏名名字と名前の大きさをそろえ、欄の中央に書く
住所字の下の位置をそろえ、行をまっすぐにする
学歴・職歴数字を読み間違えられない形で書く

まずは、氏名と住所だけを毎日書いて、見本と重ねて比べてみてください。

数字の書き方はペン習字の数字で紹介しています。

招待状の宛名を手書きで書きたい

結婚式の招待状の宛名を、自分で手書きしたいという相談もあります。

招待状の宛名は縦書きが多いので、ルール1の字の中心とルール5の行のそろいが特に大事です。

封筒の中央に薄く鉛筆で線を引き、その線に字の中心を合わせて書くと、行がまっすぐになります。

書き終わったら、鉛筆の線は消しゴムでそっと消しておきましょう。

本番の封筒に書く前に、同じ大きさの紙で何度か練習しておくと安心です。

住所の行と名前の行で、字の大きさに差をつけるのも忘れないようにしましょう。

名前を住所より一回り大きく書くと、宛名全体にメリハリが出て読みやすくなります。

宛名の字配りははがき・手紙の宛名書きで、手順を紹介しています。

ひらがなと漢字、どちらを先に練習する?

美文字を目指すなら、ひらがなと漢字のどちらから練習するとよいか、という相談もあります。

文章の多くはひらがななので、ひらがなから始めると成果を感じやすいです。

ひらがなの書き方はペン習字のひらがな、漢字はペン習字の漢字で紹介しています。

よくある質問

ペン習字の書き方で最初に意識することは何ですか?

字の中心をそろえることと、横画をやや右上がりに引くことの2つです。どの字にも出てくるので、意識した日から字の印象が変わります。

美文字に近づくにはどれくらい練習が必要ですか?

かかる期間は人によって違います。毎日少しずつ見本と自分の字を重ねて比べ、印のつく項目が減っていけば、着実に近づいています。

ペン習字の書き方は独学でも身につきますか?

5つのルールは独学でも覚えられます。ただ、自分では気づきにくい癖もあるので、行き詰まったら添削のある講座を検討するのも一つの方法です。

ペン習字の書き方は鉛筆で練習してもいいですか?

形を覚える段階なら鉛筆でも大丈夫です。普段はボールペンで書くなら、慣れてきたらボールペンに持ち替えて同じ形を書けるか確かめましょう。

縦書きと横書きで書き方は変わりますか?

1文字の書き方は同じですが、並べ方が変わります。縦書きは字の中心を、横書きは字の下の位置をそろえるのが目安です。

まとめ

この記事の要点
  • ペン習字の書き方は、字の中心・横画の右上がり・止め/はね/払い・字間と大きさ・行のそろいの5つ
  • 最初は字の中心と横画の右上がりから意識する
  • 見本と自分の字を重ねて比べ、ずれた場所に印をつける
  • 書く場面に合わせて、気をつけるルールを変える
  • 独学で行き詰まったら、添削で癖を知るのも近道

まずは今日、自分の名前を書いて見本と重ね、字の中心がずれていないかを確かめてみてください。

ペン習字ガイド

ペン習字ガイド 編集部

大人のペン習字の始め方、ひらがな・漢字・数字の書き方、ボールペン・万年筆・筆ペンの選び方、独学と通信講座での学び方、硬筆書写技能検定までを整理しているペン習字の情報サイトです。 公式サイト

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