ペン習字のペンの選び方|おすすめは用途で変わる4タイプ

ペン習字に使う4タイプのペンが練習帳の横に並んだアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が講座・メーカーの公式サイトや公的機関などの公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に通信講座の資料請求への案内(広告)を含みます。

ペン習字を始めようと思って売り場に行くと、ボールペンも万年筆も筆ペンも並んでいて、手が止まってしまいますよね。

結論から言うと、ペン習字のペンのおすすめは「ふだん何に字を書くか」で変わります。

この記事では、4つのタイプの違いと、最初の1本を決める手順をお話しします。

目次

ペン習字のペンは「何に書くか」から決めるのが近道です

先に結論

書類や宛名をきれいにしたいならボールペン、線の美しさを楽しみたいなら万年筆、のし袋や芳名帳なら筆ペンが入り口です。
迷ったら、いちばん書く機会が多い場面に合わせて選んでみてください。

『みんなが使っているペンを買えば間違いないのでは?』と思う方も多いはずです。

ただ、ペン習字用のペンに「これ1本で全部」という正解はありません。

練習したペンと本番で使うペンが違うと、せっかく整えた字の形が崩れやすいんです。

だからこそ、最初に「どんな場面で字を書くか」を書き出してみるのがおすすめです。

よく書く場面合いやすいタイプ理由
申込書・書類・メモボールペンふだんの道具そのままで上達を実感しやすい
手紙・一筆箋・日記万年筆線に強弱が出て、字の表情が豊かになる
のし袋・香典袋・芳名帳筆ペン毛筆に近い線で、改まった場面に合う
線の練習を深めたいつけペンペン先のしなりで止め・はねの感覚がつかめる
宛名を太くはっきりフェルトペン・サインペンにじみが少なく、太めの字で読みやすい

例えば、仕事で毎日書類を書く場合はボールペンから始めるのが自然です。

一方で、年賀状や手紙を丁寧に書きたい場合は、万年筆の練習が楽しく続けやすいこともあります。

子どもの学校の書類や連絡帳に書く機会が多い方なら、やはりボールペンが主役になります。

冠婚葬祭で受付の芳名帳に名前を書くのが苦手、という方は筆ペンを1本用意しておくと気持ちがラクになりますよ。

「ペン習字のペン」と呼ばれるものの正体

文具店で「ペン習字ペン」と書かれているものは、多くが練習向けの細い万年筆です。

パイロットの「ペン習字ペン」がよく知られていて、正しい持ち方がしやすいグリップがついた極細のカートリッジ式です。

詳しい特徴はパイロットのペン習字ペンの記事でまとめています。

ペン習字の「ペン」は万年筆だけを指すわけではありません。

ボールペンでも、筆ペンでも、硬筆の練習はできます。

場面が2つ以上ある時はどうする?

『書類も書くし、のし袋も書くし…』という方もいますよね。

その場合は、回数が多いほうを「主役」、少ないほうを「脇役」と決めておくと迷いません。

例えば、平日は書類、年に数回だけのし袋を書くなら、主役はボールペンです。

筆ペンは、行事の前に数日だけ練習する脇役として持っておけば十分です。

主役の場面脇役の場面持っておく組み合わせ
書類・メモのし袋・香典袋ボールペン+筆ペン
手紙・一筆箋書類万年筆+ボールペン
宛名・はがき芳名帳ボールペン+硬筆タイプの筆ペン
線の練習手紙つけペン+万年筆

組み合わせても2本までにしておくと、練習の時間が分散しにくくなります。

4タイプを「目的・線の強弱・扱いやすさ」で比べると?

『結局どれが一番いいの?』という声が聞こえてきそうですね。

ここでは、よくある「おすすめ○選」とは違う見方で、4つのタイプを3つの物差しで並べてみます。

比べる物差しは3つ

1つ目は「何のために書くか(目的)」、2つ目は「線の太い細いが出るか(線の強弱)」、3つ目は「準備や片付けの手間(扱いやすさ)」です。
自分がどの物差しを大事にしたいかで、選ぶタイプが変わります。

ボールペン・万年筆・筆ペン・つけペンを目的・線の強弱・扱いやすさの3つで比べた図解
タイプ目的に合う場面線の強弱扱いやすさ向いている人
ボールペン書類・メモ・宛名ほとんど出ない準備なしですぐ書ける日常の字を整えたい人
万年筆手紙・清書・日記筆圧と角度で少し出るインクの補充がいる線の美しさも味わいたい人
筆ペンのし袋・芳名帳大きく出るキャップを開ければ書ける改まった場面に強くなりたい人
つけペン線の練習・作品よく出るインク瓶と拭き取りが必要じっくり線を磨きたい人

ボールペンは「今日から練習できる」のが強み

ボールペンは、いつも使っている道具なので練習の成果がそのまま日常に出ます。

線の強弱が出にくいぶん、字の形やバランスそのものを整える練習に集中できるんです。

太さは0.5〜0.7ミリ前後が練習によく使われます(目安です)。

選び方の細かいポイントはペン習字向きのボールペンの選び方で詳しく見ていきます。

万年筆は「線がきれいに見える」のが楽しい

万年筆は、ペン先の向きや力の入れ方で線にわずかな強弱が出ます。

止め・はね・払いがはっきり見えるので、字がぐっと大人っぽくなることも。

ただ、インクの補充や、紙との相性を見る手間はあります。

『万年筆は難しそう』と感じる方は、ペン習字と万年筆の記事を先に読んでみてください。

筆ペンは「改まった場面」の心強い味方

筆ペンには、ペン先がフェルトなど硬めの「硬筆タイプ(サインペンタイプ)」と、毛でできた「毛筆タイプ」があります。

のし袋や香典袋、芳名帳で字を書く機会がある方は、1本持っておくと安心です。

始め方は筆ペン習字の始め方にまとめています。

つけペン・フェルトペンは「目的がはっきりしている人」向け

つけペンは、ペン先をインクにつけて書く筆記具です。

ペン先がしなるので線の強弱が出やすく、線の練習を深めたい人に向いています。

一方、フェルトペンで習字のように書く練習は、太めの線で字の骨組みを確かめたい時に役立ちます。

つけペンの準備や練習のしかたはつけペンでペン習字で紹介しています。

タイプを広げていく順番の一例

『いずれは全部使ってみたい』という方もいるはずです。

その場合は、扱いやすいものから順に広げていくと、道具に振り回されずに済みます。

無理のない広げ方
  1. ボールペンで字の形とバランスを整える
  2. 万年筆で止め・はね・払いの見え方を磨く
  3. 行事の前に筆ペンで改まった字を練習する
  4. もっと線を深めたくなったらつけペンに挑戦する

もちろん、この順番どおりでなくてもかまいません。

大事なのは、次のタイプに進む前に「今のペンで名前と住所が気持ちよく書ける」状態を作っておくことです。

土台の字の形ができていれば、どのペンに持ち替えても字は大きく崩れません。

初めてのペン習字用ペンはどう決める?迷った時の手順

『候補が多すぎて決められない…』という方のために、順番に絞っていく手順を用意しました。

上から順に答えていくと、自然と1本に絞れます。

最初の1本を決める手順
  1. この1か月で手書きした場面を3つ書き出す
  2. いちばん回数が多い場面を選ぶ
  3. その場面で使っているペンのタイプを確かめる
  4. 同じタイプで、練習用の1本を用意する
  5. 1週間書いてみて、書きにくければ太さやインクを変える

ポイントは、いきなり「理想の1本」を探さないことです。

最初は手元にあるペンで練習してみて、物足りなさを感じてから買い足しても遅くありません。

例えば、こんな会話を思い浮かべてみてください。

「宛名を書くのが毎回ゆううつで」

「それなら、ふだんのボールペンで住所と名前を練習するところから始めましょう」

このように、困っている場面から逆算するとペン選びはぐっと簡単になります。

買う前に確かめたいこと
  • 本番で使う紙(便箋・はがき・書類)に試し書きできるか
  • 握った時に指が自然に収まる太さか
  • インクがにじんだり、かすれたりしないか
  • 替え芯やインクを手に入れやすいか
  • 練習帳の枠の大きさに合う線の太さか

ペン習字のおすすめペンは「書き比べ」で決まる

店頭の試し書きでは、ひらがなの「あ」や「の」など、曲線の多い字を書いてみるのがおすすめです。

カーブで線がかすれないか、思った位置で止まるかが分かりやすいからです。

横画を何本か引いてみて、少し右上がりの線がまっすぐ引けるかも見ておきましょう。

試し書きで何を書くか決めておくと、店頭で迷わずに済みます。

書いてみる字見るところこうなったら候補から外す
横画を3本まっすぐ引けるか線が途中でかすれる
ひらがなの「あ」曲線がなめらかかカーブで線が太くなる
漢字の「永」止め・はね・払いが見えるか払いの先がつぶれる
自分の名前ふだんの大きさで書けるか画と画がくっついて読みにくい

自分の名前は、いちばん書く回数が多い字です。

名前を書いて「これなら気持ちよく書ける」と思えるかどうかは、意外と大事な判断材料なんです。

握った感覚もメモしておく

何本か試すと、どれがどうだったか忘れてしまいますよね。

スマホのメモに「細め・少し重い・カーブがきれい」のように一言ずつ残しておくと、あとで比べやすくなります。

硬筆のペン習字用ペンを買う前に知っておきたいこと

「硬筆」は、鉛筆・ボールペン・万年筆など、先の硬い筆記具で書くことを指します。

筆で書く「毛筆」と区別するための言葉で、学校の書写でも両方を学びますよね。

硬筆ペン習字のペンは「先が硬い筆記具全般」

硬筆のペン習字用ペンと聞くと特別な道具を想像しがちですが、実はボールペンも万年筆も硬筆の仲間です。
硬筆書写技能検定などを目指す場合も、まずは書き慣れたペンで練習を積むことが大事です。

『専用のペンを買わないと上達しないのかな』と心配する方もいます。

ただ、上達を左右するのは道具よりも、お手本をよく見て書く回数です。

硬筆ペン習字のペンを選ぶ時は、次の表で「今の目的」に合うかを確かめてみてください。

今の目的優先したいこと合いやすいペン
字の形を整えたい線が安定して出る0.5ミリ前後のボールペン
検定や作品を意識したい止め・はね・払いが見える細字の万年筆
線の表情を磨きたいペン先のしなりつけペン
太い字で骨組みを確かめたい線のはっきりさフェルトペン・サインペン
よくある失敗

最初から高価な万年筆やペン先の種類を何本もそろえて、どれで練習するか迷ってしまうケースです。
道具が増えるほど練習時間が減りがちなので、まずは1本に決めて書き込んでみましょう。

練習帳との相性も見ておく

ペン習字の練習帳は、お手本をなぞる薄い線や、マス目の枠が印刷されています。

線が太すぎるペンだと、細かい払いがつぶれて見えにくくなることも。

逆に細すぎるペンだと、紙の上で引っかかる感じが出る場合があります。

手元の練習帳に何文字か書いてみて、枠の大きさに対して字がつぶれないかを確かめておきましょう。

紙との相性で書き味は変わる

同じペンでも、コピー用紙と便箋、はがきでは書き味が違います。

万年筆は紙によってにじみ方が変わりやすく、ボールペンはつるつるした紙だと滑りやすいことも。

本番で書く紙が決まっているなら、その紙の端に試し書きしてからペンを決めると失敗が少なくなります。

練習用と本番用でペンを分けるという考え方

ここが大事なところです。

ペン習字のペンは「練習用」と「本番用」を分けて考えると、選ぶ基準がすっきりします。

練習用ペンと本番用ペンを分けて選ぶ考え方を示した図解
練習用のペンで大事なこと
  • 長く書いても線が安定する
  • 替え芯やインクを気軽に足せる
  • 止め・はねの形が見えやすい
本番用のペンで大事なこと
  • 書く紙ににじまず乾きやすい
  • 場面にふさわしい線の太さがある
  • 練習用と書き味が大きく違わない

例えば、練習は細めのボールペンで行い、本番の宛名は少し太めのボールペンで書く、という分け方です。

太さが変わっても、同じボールペンの仲間なら字の形は崩れにくいんです。

万年筆で練習して、書類だけはボールペンで書くのももちろんOKです。

その場合は、週に何回かはボールペンでも同じお手本を書いて、感覚のズレを小さくしておきましょう。

1本で済ませたい場合の選び方

『何本も持ちたくない』という方は、本番で使うペンで練習するのがいちばん確実です。

本番と同じペンで練習すれば、練習した字の形がそのまま書類や手紙に出ます。

1本にしぼるなら、次の3つを満たすペンを選んでみてください。

1本で済ませるペンの条件
  • 書類にも手紙にも使える落ち着いた色のインク
  • 0.5ミリ前後で、小さな字も大きな字も書ける太さ
  • 替え芯がどこでも手に入りやすい

この条件なら、多くの場合はふだん使いのボールペンが当てはまります。

まずは1本を使い切るくらい書いてみて、その後で万年筆や筆ペンに広げていくのも楽しい進め方です。

道具を決めたら、次は「自分の癖」に目を向ける

ペンが決まると、今度は自分の字の癖が気になってくるはずです。

横画が右下がりになる、ひらがなが大きくなる、といった癖は、自分では気づきにくいものなんです。

独学で練習していて伸び悩んだら、添削でプロの目を入れるのも1つの方法です。

字の癖は自分では見つけにくいので、添削のある講座の資料を一度見ておくと、独学を続けるか講座を使うかを判断しやすくなります。

四谷学院通信講座(PR)

自分の字の癖を、添削で直してみませんか

四谷学院通信講座の55段階ボールペン字講座は、標準学習期間3ヶ月・添削課題は全18回。名前と住所の添削から始まり、基本点画・ひらがな・漢字・実用の手紙やハガキまで、小さなステップで順に学べると案内しています。

無料ボールペン字講座の資料を請求する(無料)

受講料・支払い方法・サポート期間の詳細は公式サイトでご確認ください。

ペン習字のペン選びでよくある相談

ペン習字のペン選びについて、知恵袋などでよく見かける相談を3つ取り上げます。

似た迷いを持っている方は、答えの考え方を参考にしてみてください。

相談1:ペン習字って本当に効果があるの?

字に自信がなくて、講座を受けるか迷っているという相談です。
多くの回答で言われているのは、お手本を見て書く回数を重ねれば字は変わる、ということでした。

ペン習字は、字の形の決まりごとを知って、それを手に覚えさせる練習です。

横画をやや右上がりにする、字の中心をそろえる、ひらがなを漢字より小さめにする、といったコツは、知るだけでも字の印象が変わります。

ただ、ペンを変えるだけで字が整うわけではありません。

道具は「練習を続けやすくするためのもの」と考えておくと、ペン選びで迷いすぎずに済みます。

相談2:万年筆のペン先は細字と中字のどちらがいい?

万年筆でペン習字をしたいけれど、ペン先の太さで迷っているという相談です。

練習帳のマス目に書くなら、細めのペン先のほうが扱いやすい場合が多いです。

中字は線がはっきり出るぶん、小さな字では画と画がくっついて見えることがあります。

最初は細字か極細字を選んで、慣れてきたら手紙用に太めを足す、という順番が無理のない進め方です。

相談3:デスクペン・ペン習字ペン・カクノのどれがいい?

親子でペン習字を始めるので、どの万年筆をそろえるか迷っているという相談です。

どれもパイロットの万年筆で、練習に使われることが多いペンです。

ペン習字ペンは持ち方を整えやすいグリップが特徴で、カクノは色の種類が多く、ペン先に笑顔のマークがついた気軽な万年筆です。

デスクペンは、パイロットのペン習字通信講座で入会時に極細字(EF)がプレゼントされると案内されています。

お子さんと一緒なら、持ちやすさと書いていて楽しいかを基準に、店頭で握り比べてみてください。

商品ごとの細かな仕様や今の取扱いは変わることがあるので、購入前にメーカーの案内や店頭で確かめておくと安心です。

相談のタイプ考え方の軸まず試したいこと
効果があるか不安道具より書く回数手元のペンで1週間練習する
ペン先の太さで迷う練習帳の枠の大きさ細字で小さな字を書いてみる
機種で迷う握りやすさと楽しさ店頭で握り比べる

よくある質問

ペン習字のおすすめのペンを1本だけ選ぶなら何ですか?

いちばん字を書く場面で使うタイプを選ぶのがおすすめです。書類や宛名が多いならボールペン、手紙を楽しみたいなら万年筆から始めてみてください。

ペン習字用ペンは専用品でないとだめですか?

専用品でなくても練習はできます。ふだんのボールペンでも、お手本を見て丁寧に書けば字の形は整っていきます。

フェルトペンで習字のように練習してもいいですか?

太めの線で字の骨組みを確かめたい時には役立ちます。ただ細かい払いや止めは見えにくいので、細めのペンでの練習と組み合わせるのがおすすめです。

100均のペンでもペン習字の練習はできますか?

練習はできます。店舗や時期で品ぞろえが違うので、試し書きで線がかすれないかを確かめてから選んでみてください。

子どもと一緒に練習する場合もペン選びは同じですか?

考え方は同じで、握りやすさと書いていて楽しいかを優先してみてください。学校で使う鉛筆の持ち方と同じ形で持てるペンだと続けやすくなります。

まとめ

この記事の要点
  • ペン習字のペンは「ふだん何に字を書くか」で選ぶのが近道
  • 4タイプは目的・線の強弱・扱いやすさの3つで比べると決めやすい
  • 硬筆のペン習字用ペンは、ボールペンも万年筆も含む先の硬い筆記具全般
  • 練習用と本番用を分けて考えると、選ぶ基準がはっきりする
  • ペンが決まったら、書く回数と自分の癖の見直しが上達の中心になる

ペン習字の基本そのものを知りたい方は、ペン習字とは?硬筆との違いと基本もあわせて読んでみてください。

ペン習字ガイド

ペン習字ガイド 編集部

大人のペン習字の始め方、ひらがな・漢字・数字の書き方、ボールペン・万年筆・筆ペンの選び方、独学と通信講座での学び方、硬筆書写技能検定までを整理しているペン習字の情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次