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結婚式の芳名帳やご祝儀袋を前にして、筆ペンを持つ手が止まってしまうことってありますよね。
結論から言うと、筆ペン習字は「どの場面で書きたいか」から筆ペンのタイプを選び、線の練習から順番に進めれば、大人になってからでも十分に身につきます。
この記事では、硬筆タイプと毛筆タイプの違い、使う場面ごとの選び方、練習のコツをまとめて紹介します。
筆ペン習字はどんな人に向いている?
筆ペン習字は、ご祝儀袋や香典袋、芳名帳、宛名など「改まった場面の字」を整えたい方に向いています。
筆を使う書道と違って、墨をすったり道具を広げたりせずに、机の上ですぐ練習できるのがよいところです。
『筆ペンって、書道の経験がないと難しいのでは?』と思う方も多いはずです。
実は、筆ペン習字は書道の経験がなくても始められます。
字の形の決まりごとは、ボールペンで書くペン習字と同じだからです。
筆ペン習字とペン習字、書道はどう違う?
鉛筆やボールペン、万年筆など先の硬い筆記具で書くことを「硬筆」、筆で書くことを「毛筆」と言います。
筆ペンはその間にある道具で、ペンの手軽さで筆のような線が書けるんです。
| 種類 | 使う道具 | 練習できる場所 | 主に使う場面 |
|---|---|---|---|
| ペン習字 | ボールペン・万年筆など | 机の上 | 書類・住所・名前・手紙 |
| 筆ペン習字 | 筆ペン | 机の上 | ご祝儀袋・香典袋・芳名帳・宛名 |
| 書道 | 筆と墨 | 道具を広げられる場所 | 作品づくり・半紙への練習 |
ペン習字でボールペンの字が整ってきた方が、次のステップとして筆ペンに進むことも多いです。
反対に、筆ペンから始めて、止め・はね・払いの感覚をつかんでからボールペンに戻る方もいます。
- ご祝儀袋や香典袋を自分で書けるようになりたい
- 芳名帳に名前を書く時に緊張してしまう
- 年賀状や招待状の宛名を筆の字で書いてみたい
- 書道は道具の準備が大変で、続けられるか不安
- 止め・はね・払いのメリハリをつけた字を書きたい
ペン習字で筆ペンを使うよさ
筆ペンは、力の入れ方で線の太さが大きく変わります。
そのため、字の始まりと終わりの形、払いの抜き方などがはっきり見えるんです。
ボールペンでは目立たない字の癖も、筆ペンで書くと分かりやすくなることがあります。
大人になってから始めても大丈夫?
『子どもの頃の習字の授業以来、筆なんて持っていない』という方も多いはずです。
ただ、大人は字を読む経験が多いぶん、お手本と自分の字の違いに気づく力があります。
例えば、職場で筆ペンを渡された時のこんなやりとり、覚えがありませんか。
「すみません、筆ペンは苦手で」
「名前だけでいいので、お願いします」
名前だけでも整えて書けるようになると、こうした場面がぐっと楽になります。
硬筆タイプと毛筆タイプ、使う場面で選ぶのが近道です
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
筆ペンには、ペン先がフェルトなどで作られた硬めの「硬筆タイプ(サインペンタイプ)」と、毛でできた「毛筆タイプ」があります。
初めて筆ペン習字をするなら、線が安定しやすい硬筆タイプから始めると扱いやすいです。
ご祝儀袋などで筆らしい線を出したくなったら、毛筆タイプを足していく流れがおすすめです。
『どっちを買えばいいの?』と迷いますよね。
そこで、使う場面ごとに、どちらのタイプが合わせやすいかを表にまとめました。

| 使う場面 | 硬筆タイプ | 毛筆タイプ | 選ぶ時の目安 |
|---|---|---|---|
| ご祝儀袋・香典袋の表書き | 書きやすい | 筆らしい線が出る | 慣れてきたら毛筆タイプも |
| 芳名帳・受付の記帳 | 書きやすい | 慣れが必要 | 小さめの字なら硬筆タイプ |
| 年賀状・はがきの宛名 | 書きやすい | 雰囲気が出る | 枚数が多いなら硬筆タイプ |
| のし紙・中袋の住所と名前 | 書きやすい | 細かい字は難しめ | 細かい字は硬筆タイプ |
| 練習帳での基本の練習 | 線が安定する | 線の強弱を学べる | 最初は硬筆タイプから |
表を見ると、ほとんどの場面で硬筆タイプが書きやすいことが分かります。
毛筆タイプは、筆らしい線の強弱を出したい時に選ぶと考えておくと、迷いにくくなります。
硬筆タイプのよいところと気をつけたいところ
- ペン先が硬めで、線の太さが安定しやすい
- 小さな字でもつぶれにくい
- ボールペンに近い感覚で書ける
- 線の強弱は、毛筆タイプより出にくい
- 筆らしいかすれや表情は出しにくい
- ペン先がつぶれると線が太くなる
毛筆タイプのよいところと気をつけたいところ
毛筆タイプは、穂先がやわらかく、筆に近い線が書けます。
その分、力が入りすぎると線が急に太くなり、字の形が崩れやすいんです。
『毛筆タイプで書くと、字が大きくなってしまう』という声もよく聞きます。
穂先の向きと力加減に慣れるまでは、大きめの字で練習するのがおすすめです。
筆ペン習字におすすめの筆ペンの選び方
筆ペン習字のおすすめを考える時は、商品名より「穂先の硬さ」「線の太さ」「握りやすさ」の3つで選ぶと失敗しにくくなります。
- 穂先の硬さ:最初は硬めで線が安定するもの
- 線の太さ:書きたい字の大きさに合うもの
- 握りやすさ:ペンを持つように軽く握れる軸
- インクの出方:書いている途中でかすれないか
- 交換のしやすさ:インクを替えて長く使えるか
線の太さは「書く場面の字の大きさ」で決める
ご祝儀袋の表書きのような大きな字と、芳名帳の名前のような小さめの字では、合う太さが違います。
1本で全部をまかなうより、太めと細めの2本を使い分けると書きやすくなります。
| 書く字の大きさ | 合いやすい筆ペン | 練習で意識すること |
|---|---|---|
| 大きい(表書き・のし紙) | 太めの毛筆タイプ・硬筆タイプ | 字の中心をそろえる |
| ふつう(宛名・芳名帳) | 中くらいの硬筆タイプ | 名前の字の大きさをそろえる |
| 小さい(中袋の住所) | 細めの硬筆タイプ | 画がくっつかないようにする |
店頭で試し書きする時に書いてみたい字
売り場で試せる時は、次の字を書いてみると違いが分かりやすいです。
- 横画を何本か、少し右上がりに引く
- 払いのある字を書いて、払いの先が細くなるかを見る
- 自分の名前を、ご祝儀袋に書くくらいの大きさで書く
- 同じ名前を、芳名帳に書くくらいの小さめの大きさで書く
大きい字と小さい字の両方が気持ちよく書けるものなら、最初の1本として十分です。
ほかのペンもあわせて比べたい方は、ペン習字のペンの選び方で、ボールペンや万年筆も含めた選び方を紹介しています。
インクを替えて使えるかも見ておく
筆ペンには、インクを使い切ったら終わりのものと、インクを差し替えて長く使えるものがあります。
練習で毎日使うなら、インクを替えられるタイプのほうが、同じ書き味で続けやすいです。
『せっかく手になじんだのに、インクが切れたら別のものに替えるしかない』というのは、ちょっともったいないですよね。
気に入った1本が見つかったら、替えのインクがあるかも確かめておきましょう。
見た目の筆らしさだけで毛筆タイプを選んで、小さな字がうまく書けず、練習が続かなくなるケースです。
最初の1本は、自分がよく書く場面で使いやすいかどうかで選んでみてください。
筆ペン習字の練習のコツ
筆ペンが決まったら、いよいよ練習です。
いきなり名前やご祝儀袋を書くより、線と簡単な字から順番に進めるほうが、結果的に早く上達します。
持ち方は「少し立てて、軽く持つ」
筆ペンは、ボールペンより少し立てて持つと、穂先がまっすぐ紙に当たりやすくなります。
ペンを強く握ると線が太くなりやすいので、指先で軽く支えるくらいの力加減を意識しましょう。

『どのくらいの力で書けばいいか分からない』という方は、まず紙に軽く穂先を置いて、線がつぶれない力を探してみてください。
線の練習から始める

- 横画・縦画を、同じ太さでまっすぐ引く
- 止め・はね・払いの形を、1つずつ練習する
- ひらがなを、穂先の向きを意識して書く
- 画数の少ない漢字で、字のバランスを見る
- 自分の名前と、よく書く言葉を練習する
線の練習は地味ですが、筆ペン習字ではここがいちばん大事なところです。
横画が安定するだけで、字全体がぐっと落ち着いて見えます。
| 練習の段階 | 筆ペンで意識すること | よくあるつまずき |
|---|---|---|
| 線 | 書き始めに軽く穂先を置き、まっすぐ引く | 線の途中で太さが変わる |
| 止め・はね・払い | 払いでは力を抜きながら穂先を抜く | 払いの先が太く残る |
| ひらがな | 曲線をゆっくり、太さを急に変えない | 字が大きくなりすぎる |
| 漢字 | 横画はやや右上がり、中心をそろえる | へんとつくりがくっつく |
| 名前 | 姓と名の大きさと間隔をそろえる | 最後の字が小さく詰まる |
例えば、お手本と見比べながら、こんなふうに自分に問いかけてみてください。
「払いの先が、お手本より太くなってる」
「払う直前に、少しだけ穂先を持ち上げてみよう」
こうして1か所ずつ直していくのが、上達の近道なんです。
1週間の練習メニューの例
毎日同じことをくり返すより、曜日ごとに練習の中身を変えると飽きずに続けられます。
| 曜日の目安 | 練習すること |
|---|---|
| 1日目・2日目 | 横画・縦画と、止め・はね・払い |
| 3日目・4日目 | ひらがなを、穂先の向きを意識して |
| 5日目 | 画数の少ない漢字 |
| 6日目 | 自分の名前と住所 |
| 7日目 | よく使う言葉を本番の大きさで書く |
あくまで一例なので、苦手なところに日数を多く割り振ってかまいません。
週の最後に本番の大きさで書いてみると、1週間の練習の成果が見えやすくなりますよ。
ひらがなは漢字より一回り小さく
筆ペンは線が太いので、ひらがなが大きくなりやすいです。
ひらがなは漢字より一回り小さく書くのが、一般的な目安です。
名前に入るひらがなも、漢字との大きさの差を意識すると、全体が引きしまって見えます。
書き方の基本の決まりごとは、ペン習字の書き方の基本ルールでまとめています。
練習の紙はにじみにくいものを
筆ペンは、紙によってはインクがにじんだり、裏に抜けたりします。
練習には、にじみにくいなめらかな紙や、筆ペン用の練習帳を使うと書きやすいです。
ご祝儀袋や芳名帳は、ふだんの練習用紙と紙の質が違うことがあります。
本番の前に、似た紙で一度書いてみると、にじみ方の違いに戸惑わずに済みます。
独学で行き詰まりやすいところ
筆ペン習字を独学で続けていると、『お手本と同じように書いているのに、どこか違う』と感じる時期が来ることがあります。
筆ペンは線の太さの変化が大きいぶん、穂先の向きや力の入れ方の小さな癖が、字の形にそのまま出るんです。
- 穂先の向きが、画ごとにばらついていないか
- 力を入れるところと抜くところが、お手本と同じか
- 字の中心が、行の途中で左右にずれていないか
- ひらがなと漢字の大きさの差が、そろっているか
こうした点は、自分で見比べても見落としやすいところです。
筆ペンの字の癖は自分では気づきにくいので、筆ペンを添削で学べる講座の資料を見ておくと、独学を続けるか講座を使うかを判断しやすくなります。
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ボールペン字講座の学び方については、四谷学院のペン字講座とは?で紹介しています。
ご祝儀袋・芳名帳・宛名、場面別の書き方
練習した字を、実際の場面で使う時のポイントを紹介します。
場面ごとに、字の大きさと配置の考え方が少しずつ違うんです。
ご祝儀袋・香典袋の表書き
表書きは、袋の中央に、上下の余白を考えて書きます。
名前は表書きの言葉より少し小さめにすると、全体のバランスが整います。
- 袋の中央に、鉛筆を使わず目で中心線を決める
- 上の段に、表書きの言葉を中心線にそろえて書く
- 下の段に、名前を表書きより少し小さめに書く
- 書いたあと、インクが乾くまで触らずに置く
『いきなり本番の袋に書くのは怖い』という方は多いですよね。
同じ大きさの紙に、何度か練習してから本番に書くと安心です。
芳名帳・受付の記帳
芳名帳は、限られた枠に名前と住所を書きます。
枠に対して字が大きすぎると窮屈に見えるので、枠の上下に少し余白を残すくらいがちょうどいいです。
ふだんから自分の名前と住所を、同じくらいの大きさで練習しておきましょう。
受付では、前の人の字が目に入って緊張することもありますよね。
そんな時は、1字目を書く前に枠の中心を目で確かめ、ゆっくり書き始めるだけでも落ち着いて書けます。
住所が長い場合は、建物名などの切れ目で行を変えると、枠の中に収まりやすくなります。
のし紙・中袋の住所と名前
のし紙は表書きと同じ考え方で、中心をそろえて書きます。
中袋の住所や金額の欄は字が小さくなるので、細めの硬筆タイプに持ち替えると画がつぶれにくいです。
1本の筆ペンで全部書こうとせず、字の大きさで道具を替えるのが、きれいに仕上げるコツなんです。
はがき・封筒の宛名
宛名は、名前を中央にいちばん大きく、住所はそれより小さく書くのが基本です。
筆ペンで書くと字配りの整い方がはっきり見えるので、書く前に位置を決めておくと仕上がりが変わります。
字配りの手順は、はがき・手紙の宛名書きで詳しく紹介しています。
| 場面 | 字の大きさの目安 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| ご祝儀袋・香典袋 | 大きめ | 中心をそろえ、名前は少し小さく |
| 芳名帳 | ふつう | 枠に余白を残す |
| 宛名 | 名前が大きく住所は小さく | 書く前に位置を決める |
| 中袋の住所 | 小さめ | 細めの筆ペンで画をつぶさない |
筆ペン習字でよくある相談
知恵袋などでよく見かける、筆ペン習字の相談を取り上げます。
コピーして、空いた時間に練習できる筆ペン習字の見本を探している、という相談です。
筆ペン用の練習帳や教本には、なぞり書きと自分で書く欄がセットになったものが多く、見本として使いやすいです。
見本はコピーして使うより、練習帳の上に直接なぞったり、横に並べて見比べたりするほうが形をつかみやすいです。
特に自分の名前は市販の見本に載っていないことが多いので、講座の手本を使ったり、整った字を書く方に書いてもらったりする方法もあります。
字に自信がないので習い事をしたいけれど、書道と筆ペンのペン習字のどちらにするか迷っている、という相談です。
作品づくりや半紙に書くことを楽しみたいなら書道、ご祝儀袋や宛名など実用の字を整えたいなら筆ペン習字、と考えると選びやすいです。
ふだんのボールペンの字も整えたいなら、ペン習字から始めて筆ペンに広げる順番もあります。
どちらを選んでも、字の形の決まりごとは共通なので、学んだことは無駄になりません。
筆ペンで習字をする時に、どんな紙を使えばいいか知りたい、という相談です。
筆ペンは、書道用の半紙だとにじみやすいことがあります。
表面がなめらかで、にじみにくい紙や、筆ペン用の練習帳を使うと書きやすくなります。
| 相談のタイプ | 考え方 |
|---|---|
| 見本がほしい | 練習帳や教本、名前は講座の手本も |
| 書道か筆ペンか | 作品なら書道、実用の字なら筆ペン |
| 紙がにじむ | なめらかでにじみにくい紙を選ぶ |
よくある質問
筆ペン習字は、ペン習字の経験がなくても始められますか?
始められます。字の形の決まりごとはペン習字と同じなので、線の練習から順番に進めれば、初めての方でも無理なく取り組めます。
筆ペン習字のおすすめは、硬筆タイプと毛筆タイプのどちらですか?
最初の1本なら、線が安定しやすい硬筆タイプが扱いやすいです。ご祝儀袋などで筆らしい線を出したくなったら、毛筆タイプを足してみてください。
筆ペンは何本くらい用意すればいいですか?
最初は1本で十分です。慣れてきたら、大きな字用の太めと、小さな字用の細めの2本を使い分けると書きやすくなります。
筆ペン習字の練習は、1日どのくらいすればいいですか?
1日10〜20分くらいを目安に、続けることを大切にしてみてください。短い時間でも、お手本と見比べながら書くほうが字は変わりやすいです。
筆ペンのインクが乾く前にこすれてしまいます。
書いたあとは、インクが乾くまで少し時間をおいてから次の行に進んでみてください。横書きや左利きの方は、書き進める向きで手が触れやすいので特に気をつけましょう。
まとめ
- 筆ペン習字は、ご祝儀袋・芳名帳・宛名など改まった場面の字を整えたい方に向く
- 筆ペンには硬筆タイプと毛筆タイプがあり、使う場面で選ぶ
- 最初の1本は、線が安定しやすい硬筆タイプが扱いやすい
- 練習は線、止め・はね・払い、ひらがな、漢字、名前の順に進める
- 穂先の向きや力加減の癖は、添削を受けると気づきやすい
ペン習字そのものの基本は、ペン習字とは?で紹介しています。





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