ペン習字に万年筆はおすすめ?選び方と書き方のコツ

万年筆で練習帳に字を書く手元とインク瓶が写ったアイキャッチ

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ペン習字を始めるなら、やっぱり万年筆のほうがいいのかな。そんなふうに迷っている方は多いですよね。

結論から言うと、ペン習字に万年筆はおすすめです。ただし、何に字を書きたいかによっては、ボールペンから始めたほうが近道になることもあります。

この記事では、万年筆が向いている人と、ペン先の太さ・しなり・インクの出方で選ぶ方法、書き方のコツをお話しします。

目次

ペン習字に万年筆はおすすめ?向いている人・向かない人

先に結論

手紙や清書など、線の美しさも楽しみたい人には万年筆がおすすめです。
書類やメモの字を早く整えたい人は、ふだんのボールペンから始めて、あとで万年筆を足すのも自然な進め方です。

万年筆は、ペン先の向きや力の入れ方によって線にわずかな強弱が出ます。

止め・はね・払いが目に見えやすいので、字の形の決まりごとを手で覚えやすいんです。

『でも、万年筆ってなんだか難しそう』と感じる方もいるはずです。

実は、ペン習字の練習向けに作られた細い万年筆もあって、初めてでも扱いやすくなっています。

万年筆のペン習字では、こんな会話をよく耳にします。

「ボールペンより、なぜか字がていねいになる気がする」

「軽い力で書けるぶん、1画ずつ確かめながら書けるからかもしれませんね」

万年筆で練習するよさ
  • 止め・はね・払いの形がはっきり見える
  • 軽い力で書けるので、ていねいに書く習慣がつく
  • 線に表情が出て、書くこと自体が楽しくなる
万年筆で気をつけたいこと
  • インクの補充や手入れの手間がある
  • 紙によってはにじむことがある
  • ふだんのボールペンとは書き味が違う

万年筆が向いている人・ボールペンから始めたい人

どちらが合うかを、よくある場面で分けてみました。

こんな方はおすすめのスタート
手紙や一筆箋をきれいに書きたい万年筆から
線の強弱まで含めて字を磨きたい万年筆から
通信講座で万年筆を使う予定万年筆から
書類や申込書の字を早く整えたいボールペンから
職場でボールペンしか使わないボールペンから
道具の手入れはできるだけ避けたいボールペンから

『どっちにも当てはまる…』という方は、まず1本の万年筆で練習してみて、書類だけはボールペンで確かめる、という使い方でも大丈夫です。

ペン習字のペン全体の選び方はペン習字のペンの選び方でまとめています。

万年筆で練習した字はボールペンにも生きる?

生きます。

字の形やバランス、字の中心をそろえるといった土台は、どのペンでも共通だからです。

ただし書き味は違うので、週に何回かは同じお手本をボールペンでも書いて、感覚のズレを小さくしておくと安心です。

万年筆に慣れるまでの最初の1週間

『買ったはいいけど、思うように書けない』というのは、万年筆を使い始めた時によくあることです。

最初の1週間は、字を書く前に万年筆そのものに慣れる時間と考えてみてください。

日にちやってみること確かめること
1〜2日目横画・縦画・丸を書く力を抜いてもインクが出るか
3〜4日目ひらがなを数文字ずつ書くペン先の向きが変わっていないか
5〜6日目自分の名前と住所を書くふだんの大きさで画がつぶれないか
7日目1日目の線と見比べる線のかすれやぶれが減ったか

1週間たつと、手が万年筆の軽さに慣れて、線がぐっと安定してきますよ。

うまくいかない日があっても大丈夫です。インクの出方や紙との相性に慣れるまでは、誰でも少し時間がかかるものです。

ペン先の太さ・しなり・インクの出方で「練習用」と「清書用」を分ける

ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

ペン習字用の万年筆を選ぶ時、よく「おすすめ○選」のような商品の並びを見かけますよね。

でも実際には、同じ万年筆でも「練習に使うのか」「清書に使うのか」で、合うペン先が変わるんです。

見るところは3つ

1つ目はペン先の太さ(極細字・細字・中字など)、2つ目はペン先のしなり(硬いかやわらかいか)、3つ目はインクの出方(たっぷりか控えめか)です。
練習用はコントロールしやすさ、清書用は線の美しさを優先すると選びやすくなります。

万年筆をペン先の太さ・しなり・インクの出方で練習用と清書用に分ける図解
見るところ練習用で選びたい清書用で選びたい
ペン先の太さ極細字〜細字(小さなマス目に書きやすい)細字〜中字(便箋や宛名で映える)
ペン先のしなり硬め(線が安定してぶれにくい)少しやわらかめ(強弱が出やすい)
インクの出方控えめ(にじみにくく形が見える)ほどよくたっぷり(線がなめらか)
使う紙練習帳・コピー用紙便箋・はがき・一筆箋
優先すること思った位置で止まる線の表情が出る

太さは「練習帳のマス目」で決める

練習帳のマス目は小さめなことが多いので、練習用は細いペン先のほうが扱いやすくなります。

中字だと、小さな字の画がくっついて見えることがあるんです。

一方で、手紙や宛名など少し大きめの字を書く時は、細字や中字のほうが線がしっかり見えて読みやすくなります。

しなりは「慣れてから楽しむ」もの

ペン先がやわらかくしなる万年筆は、筆圧で線の強弱が出やすく、書いていて楽しいものです。

ただ、最初のうちは線の太さが安定しにくく、字の形を整える練習には少し難しく感じることも。

まずは硬めのペン先で字の形を覚え、慣れてからしなりのある万年筆を試す順番がおすすめです。

インクの出方は「紙」との相性で見る

インクがたっぷり出る万年筆は、なめらかで気持ちよく書けます。

その反面、薄い紙やにじみやすい紙では、線がふくらんで見えることがあります。

練習帳に何文字か書いて、払いの先がにじまないかを確かめておきましょう。

よくある失敗

最初から清書用のやわらかいペン先で練習を始めて、線の太さがそろわず「自分には向いていない」と感じてしまうケースです。
練習用と清書用を分けて考えるだけで、このつまずきはかなり減らせます。

1本で練習と清書を兼ねたい時は

『万年筆を何本もそろえるのはちょっと…』という方もいますよね。

1本で兼ねるなら、練習用の条件を優先して、細字くらいの硬めのペン先を選ぶのがおすすめです。

形が整ってくれば、細いペン先でも手紙は十分きれいに書けます。

清書用の万年筆は、練習を続けて「もっと線の表情を出したい」と感じた時に足せば大丈夫です。

ペン習字用の万年筆はどう選ぶ?初めての1本の決め方

ここからは、ペン習字用の万年筆を初めて選ぶ時の手順を紹介します。

初めての1本を決める手順
  1. 練習帳を1冊用意して、マス目の大きさを見る
  2. マス目に合う太さとして、極細字か細字を候補にする
  3. 店頭で、正しい持ち方をした時に握りやすいかを確かめる
  4. 横画・ひらがな・自分の名前を試し書きする
  5. インクの補充方法(カートリッジか瓶か)を決める

インクの入れ方には、カートリッジを差し込むタイプと、コンバーターという部品を使って瓶のインクを吸い上げるタイプがあります。

最初はカートリッジ式のほうが手軽で、手が汚れにくいですよ。

コンバーターと瓶インクに進むタイミング

コンバーターは、カートリッジの代わりに差し込んで、瓶のインクを吸い上げて使う部品です。

瓶インクには色の種類が多いので、練習に慣れてきたら楽しみが広がります。

ただし、どのコンバーターが使えるかは万年筆ごとに違うので、メーカーの案内や取扱い説明で確かめてから選んでみてください。

インクを入れる作業に慣れるまでは、手やまわりが汚れないよう、紙を敷いてから行うと安心です。

買う前のチェック
  • 練習帳のマス目に合う細さか
  • 正しい持ち方で握った時に指が自然に収まるか
  • 試し書きで、止めの位置でしっかり止まるか
  • インクの補充方法が自分に合っているか
  • 練習用か清書用か、目的が決まっているか

パイロットの万年筆でペン習字を始める場合

パイロットの万年筆は、ペン習字の練習によく使われています。

ペン習字ペンとして売られているものは、正しい持ち方がしやすいグリップがついた極細の万年筆で、カートリッジインク式です。

カクノは、ペン先に笑顔のマークがあり、色の種類も多い気軽な万年筆です。

また、パイロットのペン習字通信講座では、新規入会者に「パイロットデスクペン極細字(EF)」がプレゼントされると案内されています。

パイロットの万年筆でペン習字を始めるなら、まずはこうした練習向けの細いペン先から試してみてください。

それぞれの違いはパイロットのペン習字ペンの特徴とカクノとの違いで詳しく紹介しています。

エラボーでペン習字はできる?

エラボーはパイロットの万年筆で、ペン先がしなる設計として知られています。

線の強弱をつけやすいので、字の形が身についてから、清書や線の表情を楽しむ1本として選ぶ方が多いようです。

最初の練習用としては、まず硬めの細いペン先で形を覚えておくと、しなりのある万年筆も扱いやすくなります。

つけペンという選択肢も

万年筆よりさらに線の強弱を練習したい方は、ペン先をインクにつけて書くつけペンもあります。

準備や片付けの手間はありますが、線の練習を深めたい人には向いています。

詳しくはつけペンでペン習字で紹介しています。

万年筆で書く時のコツ|ボールペンとの書き分け

万年筆は、ボールペンと同じように書くと、うまく線が出ないことがあります。

『インクがかすれて、字がとぎれてしまう』という方も多いはずです。

力を抜いて、ペン先の向きを一定に

万年筆は、紙に押しつけなくてもインクが出る筆記具です。
軽く持って、ペン先の切れ目が紙に対してまっすぐ当たる向きで書くと、線がなめらかに出ます。

ボールペンとの書き分けを、表にまとめました。

比べるところ万年筆ボールペン
筆圧軽く、紙に乗せるくらいふつう
ペンの角度少し寝かせ気味に、向きを一定に少し立て気味に
書く速さゆっくり、インクの流れに合わせる止めで一瞬止まる
線の出方向きや力で強弱が出る太さがほぼ一定
気をつけることペン先を回さない滑って止めが流れないようにする
万年筆とボールペンの筆圧・角度・書く速さの書き分けを示した図解

止め・はね・払いを意識する

万年筆は、止め・はね・払いの形がはっきり出ます。

横画はやや右上がりに引き、終わりで一瞬止めてからペンを離してみてください。

払いは、ペン先を少しずつ持ち上げるようにすると、先が細くなってきれいに見えます。

ひらがなと漢字で意識したいこと

万年筆の線の強弱は、ひらがなの曲線でいちばんよく見えます。

万年筆でひらがなを書く時の流れ
  1. お手本の字を見て、いちばん太く見えるところを探す
  2. 書き始めは軽く入り、カーブで少しだけ力を乗せる
  3. 終わりは止めるのか払うのかを決めてから書く
  4. 書いた字をお手本と並べて、太さの位置が合っているか見る

漢字は、へんとつくりのバランスや、横画の右上がりを意識すると整って見えます。

ひらがなは漢字より一回り小さめに書くと、文章全体が落ち着いた印象になります。

書く時の会話例

練習中は、こんなふうに自分に声をかけてみると線が変わります。

「力が入りすぎていないかな」

「ペン先の向き、まっすぐ当たっているかな」

万年筆は、力を抜くほど線がきれいに出る道具なんです。

手入れの基本

しばらく使わないとインクが乾いて、書き始めにかすれることがあります。

毎日少しずつでも書くようにすると、インクの流れが安定しやすくなります。

ペン先をぶつけたり落としたりすると、線の出方が変わってしまうことがあります。

使い終わったらすぐにキャップを閉める習慣をつけておくと、ペン先の乾きも防げますよ。

長く使わない時の保管や洗い方は、メーカーの取扱い説明を確かめておきましょう。

万年筆で学ぶ講座と、添削で癖を直す方法

万年筆での練習は独学でもできますが、続けるうちに「どこを直せばいいか分からない」時期が来ますよね。

そんな時に考えたいのが、添削のある通信講座です。

万年筆で学ぶなら、パイロットのペン習字通信講座

主に万年筆(ペン字ペン)を使って学ぶ講座に、パイロットのペン習字通信講座があります。

公式の案内では、期間は1年間・添削指導は全12回(毎月1回)で、初級・中級・上級の3段階です。

初級は楷書から始めて、段階的に行書・草書へ進む流れと案内されています。

講座の詳しい内容はパイロットのペン習字通信講座とは?で、公式の案内はパイロットペン習字通信講座 公式サイトで確認できます。

講座を選ぶ時に見ておきたいこと

万年筆で学ぶか、ボールペンで学ぶかに関係なく、講座を選ぶ時には次の点を見ておくと比べやすくなります。

講座の資料で確かめたいこと
  • 使う道具が、ふだん書きたい場面に合っているか
  • 添削の回数と、学習期間の長さ
  • 楷書から行書までの進み方
  • 名前や住所など、実用の字を練習できるか
  • 受講料や支払い方法(公式サイトや資料で確認)

ほかの講座との比べ方はペン習字の通信講座の選び方で詳しく紹介しています。

学び方使う主な道具向いている人
万年筆で学ぶ講座万年筆(ペン字ペン)線の美しさまで磨きたい
ボールペンで学ぶ講座ふだんのボールペン書類や宛名の字を整えたい
独学手持ちのペンと練習帳自分のペースで気軽に続けたい

ふだんの字を整えたいなら、ボールペンで学ぶ講座も

『万年筆も好きだけど、本当に整えたいのは職場の書類の字』という方もいますよね。

その場合は、ボールペンで学べる講座を選ぶと、練習の成果をそのまま日常に生かせます。

自分の字の癖は自分では気づきにくいので、添削のある講座の資料をいくつか見て比べておくと、独学を続けるか講座を使うかを判断しやすくなります。

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受講料・支払い方法・サポート期間の詳細は公式サイトでご確認ください。

万年筆のペン習字でよくある相談

知恵袋などでよく見かける、ペン習字と万年筆についての相談を取り上げます。

どれも、万年筆でペン習字を始めた方がつまずきやすいところです。

相談1:ペン習字に最適な万年筆のメーカーやペン先の太さは?

ペン習字の練習に使う万年筆を探していて、どのメーカーのどの太さがいいか知りたい、という相談です。

メーカーよりも先に、ペン先の太さと目的を決めるのがおすすめです。

練習帳に書くなら極細字か細字、手紙の清書なら細字か中字が目安になります。

そのうえで、握りやすさと試し書きの書き味で選ぶと、自分に合う1本が見つかりやすくなります。

相談2:万年筆の字幅は細字(F)と極細字(EF)のどちらが向いている?

万年筆でペン習字をしたいけれど、細字と極細字で迷っている、という相談です。

小さなマス目の練習帳に書くなら、極細字のほうが画がくっつきにくく、形を確かめやすいです。

ふだんの大きさの字や手紙を書くなら、細字のほうが線がはっきり見えて読みやすくなります。

どちらも書く字の大きさで決める、と考えておくと迷いにくいですよ。

迷ったまま決められない時は、練習帳に極細字と細字で同じ字を書き並べてみてください。

並べてみると、自分の書く大きさにはどちらが合うか、意外とすぐに分かります。

相談3:国産の細字に慣れたあと、外国製の万年筆も使っていい?

ペン習字に国産の細字の万年筆を使っていて、気分転換にほかの万年筆も使ってみたい、という相談です。

字の形が身についてきたら、いろいろな万年筆を試すのも楽しみの1つです。

ただ、同じ「細字」でもメーカーによって線の太さが違うことがあります。

練習帳のマス目に書いてみて、画がつぶれないかを確かめてから使ってみてください。

相談のタイプ考え方の軸
メーカーや太さで迷う目的と書く字の大きさを先に決める
細字と極細字で迷う練習帳のマス目なら極細字、手紙なら細字
ほかの万年筆を試したい同じ表記でも太さが違うので試し書きする

よくある質問

ペン習字におすすめの万年筆は高いものを選んだほうがいいですか?

高いものを選ぶ必要はありません。練習には、細いペン先で正しい持ち方がしやすい練習向けの万年筆で十分です。

万年筆のペン習字で、インクの色は何色がいいですか?

練習は黒か、黒に近い濃い色がおすすめです。お手本と並べて見比べやすくなります。

万年筆で書いた字がにじむ時はどうすればいいですか?

紙を変えてみるか、インクの出方が控えめなペン先を試してみてください。書く速さをゆっくりにするだけでも変わることがあります。

左利きでも万年筆でペン習字はできますか?

できます。ペン先の向きを一定に保てる持ち方と紙の置き方を探しながら、乾きやすいインクを選ぶと書きやすくなります。

パイロットの万年筆でなければ講座は受けられませんか?

講座によって案内が違うので、使う道具は各講座の公式案内で確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • ペン習字に万年筆はおすすめで、特に線の美しさまで楽しみたい人に向いている
  • 書類の字を早く整えたいなら、ボールペンから始めてもよい
  • ペン先の太さ・しなり・インクの出方で、練習用と清書用を分けて選ぶ
  • 万年筆は力を抜き、ペン先の向きを一定にして書くのがコツ
  • 万年筆で学ぶ講座もあり、添削で自分の癖に気づける

ペン習字の基本そのものはペン習字とは?硬筆との違いと基本で紹介しています。

ペン習字ガイド

ペン習字ガイド 編集部

大人のペン習字の始め方、ひらがな・漢字・数字の書き方、ボールペン・万年筆・筆ペンの選び方、独学と通信講座での学び方、硬筆書写技能検定までを整理しているペン習字の情報サイトです。 公式サイト

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